ちょっとドラマティックに

今回You Tubeに上げたのは、リチャード・アディンセル作曲による映画「危険な月光」(1941年)のテーマ音楽「ワルソー・コンチェルト/Warsaw Concerto」(ワルシャワ協奏曲)です。

 

戦闘機パイロットとして従事したポーランドのピアニスト・作曲家が戦争によるPTSDの苦しみと恋愛を中心に描かれた映画。

技巧を凝らしたラフマニノフ風の甘くゴージャズなピアノ協奏曲に仕上がっています。

それもそのはず!実は最初、ラフマニノフに音楽を依頼したものの断られてしまい、「彼の作風の楽曲を!」とお鉢が回って来たとか。

 

ところで皆さんは、このアディンセルさんをご存知でしたか?

例えば、名前を聞いたことがあるとか、他に作品を知っているとか…

私はこの曲しか知りません。

アンディンセルを調べてみると…

初めオックスフォード大学ハートフォード校で法律を専攻していましたが、劇場音楽に興味を持ち、後ににロンドンの王立音楽大学で学び、更にベルリン、ウィーンなど留学し、イギリスの劇場、放送、映画音楽の作曲。

ヒット作を輩出し、後にハリウッドで映画音楽の作曲者として活躍したそうです。

 

この「ワルソー・コンチェルト」、大時代的との批評もありますが、映画と言う広く民衆に向けたカルチャーの音楽であり、主人公が母国を思って演奏するシーンで、しかも要望された曲調やスタイルのポイントを押さえたアディンセルの貢献度は高いのではないでしょうか?

 

元来はオーケストラと協演ですが、このコンサートではもう1台のピアノ(浜田邦子さん)が管弦楽パートを担当。

では、ごゆっくりお楽しみください。