ポジション

ピアノ初歩のレッスンでは左右の手それぞれ、隣り合った5つの音のポジションから始めます。

各指には指番号が決まっていて、左右とも親指を1、人差し指を2、中指を3、薬指を4、。小指を5とします。

当然、左右対称になりますね!

最初はピアノの鍵盤中央のドを中心としたポジションから、5つの音を5本の指でスタートするのが自然でわかりやすいと思います。

色々な基本練習をしながら、このポジションで弾ける曲をチョイスして進めて行きます。

例えば、「アメイジング・グレイス」のメロディーなど…

しかし、先日ピアノをスタートしたばかりの大人の生徒さんが、「先生、家でドレミファソラシドを弾いてみたんですが、上手くできなくて…」と言われ、「大丈夫です!まだお教えしてませんから」と答え、お互い笑ってしまいました。

それと同時に熱心さに嬉しくなり、もう少し後でレッスンする予定だった「ドレミファソラシド」=音階も、この際!と指導しました。

右手を譜表にすると下記のようになります。

指は片手に5本、でも音は8つ。当然、足りませんよね?

そこで上の譜表のように上行はドレミまでを1、2、3の指で弾き一つのポジションとし、ファソラシドを1、2、3、4、5の指で弾いて、もう一つのポジションとします。

まず、ポジションの認識ができるように何度も区切って弾いてみます。

次にその二つのポジションを連結させるのに、ミを弾く3の指からファの1の指をスムーズに移行させます。

この時にガクンと段差ができたり、力を入れてくぐらせたりしないよう、滑らかさが大切です。

腕、手首、指の柔軟性を保ちながら、手首の使い方を工夫すると綺麗な音の階段になります。

下行も同様にポジションで区切って練習した後、連結させて行き、完成したら上行下行を繋げて仕上げます。

更に左手も練習し、今度は両手で…と。

弾けるようになるのが楽しくて、1度のレッスンでそこまでチャレンジされ、「なるほどなぁ!家でも続けてやってみます。」と自分で目標設定。

弾ける曲も増えていきますので、一層面白くなっていかれると思います。