ボクが弾きたい!

一般の小・中・高校の音楽の授業や、音楽会、合奏、合唱などのピアノパートを児童や生徒が担当することって昔からありますね。

私のピアノの生徒さんの中でも、これまで沢山の子ども達が経験してきました。

先生から指名されることもあり、希望者や候補者が複数の場合はミニオーディションのようもので選出されたり、じゃんけんやくじ引きなどと言う無謀?な方式を採る所もあるとか…(苦笑)

兄弟姉妹がいるご家庭で、それぞれが演奏の経験があると、上のお子さんの時のことを学校の方も覚えておられるそうです。

プレッシャーになったり、励みになったり、或いは我が道を行くことも…

 

生徒さん達は自らの演奏のクオリティーを上げたい!とレッスン曲の中に希望されることもあり、先日も「器楽合奏のピアノパートをどうしても弾きたい!」とのことで選抜会に向け、指導しました。

曲を与えられてから、選抜会までの時間が数日しかなくて、譜読みもおぼつかない感じでした。

焦って全部一度に弾こうとすると余計混乱してしまうので、譜面上に書かれているものを分解して把握することから始めます。

軸になるビート感、ベースのライン、ハーモニーの流れ、鍵盤と指のポジションのポイント等を掴んでから実際に音を出して行くと、「家で弾いてた時よりわかった!」と。

また、アンサンブルや伴奏はソロと違って、自分のパートに主旋律がないことがあるので一人で練習していると、テンポが不安定になったり、流れがぎこちなかったり、一本調子になったり、全体の音量のバランスの過不足があったり…と表現の面でもより注意や工夫が必要です。

そして、何より日頃からコンスタントに練習しているかどうかが、このような時にも実力となって出て来ます!

 

さて、ミニオーディションの結果は如何に?

ご両親からは「帰ってからずっと練習しています。本人も日頃からもっと練習しておけば良かった…」と意欲と反省を見せているとのこと。

また模範演奏の録音を希望さてたので対応したところ、「先生って楽譜見たらすぐに弾けるんだよ!凄いね!と興奮気味にボイスメモの録音を聴かせてくれました。」とも。(笑)

「表現したい気持ち」が何より大切ですね!

それと共に、それを実現するためには技術が必要なこと、それには合理的な練習が不可欠なことを学んでくれたら、今回はそれだけでも大きな収穫だと思います。

 

かく言う私もかつて小学生の時に同様の経験をしました。(笑)

次回、その頃の思い出を綴ってみたいと思います。