夜のしじまに

今回はお休み前にリラックスして聴いていただけそうなものを数曲集めてみました。

懐かしのリチャード・クレーダーマンのナンバーです。

往年、一斉を風靡したイージーリスニングのスター、クレーダーマン。

ご存知ない方もおられるかも知れませんが、その音楽は一度は耳にしたことがあると思います。

 

手元の楽譜に記されているバイオグラフィーによると…

スカンジナビアに祖先を持つ彼は1953年パリに生まれ、幼い時から音楽の天分に恵まれ、コンセルヴァトワールでクラシックを学び16歳で卒業。

ドビュッシーやショパンを得意とし、将来を嘱望されていましたが、方向転換してポピュラー音楽の世界に進出しました。

ミッシェル・サルドゥやジョニー・アルディ、クロード・フランソワなど大スターのバックを務め、スタジオ・ミュージシャンとして活動していた中、作曲家ポール・ド・ボー・センヌヴィーユとオリヴィエ・トゥッサンに見いだされ、オリジナル作品が作曲され、1977年ポピュラー・ピアニストとしてデビューし一躍スターに!

 

イージー・リスニングのジャンルで確固たる地位を築きましたが、当時は青い瞳のブロンド青年が奏でる耳触りの良いピアノは、雰囲気重視のようにも受け取れらることもありました。

深い精神性や情感、高度な演奏技巧や複雑なアレンジなど音楽には様々な魅力や表現手段がある中、いたってシンプルでわかりやすい(明瞭なコード進行による左手の分散和音に乗せて、右手は高音域の短音でメロディーを歌い、それをオクターブ奏し、繰り返す…)ものです。

しかし、今改めて聴いてみますと、単純なだけに表現の幅が狭まりがちになるスタイルにもかかわらず、クリアなタッチで描かれるその音楽は、音量の増減やアクセントなどニュアンスを上手く加えて、非常に効果的な奏法を使っています。

 

数あるヒットナンバーから、数度に分けてお届けします。

まず、「愛しのクリスティーヌ」「秘密の庭」「愛の旋律」「夢の中のウェディング」の4曲です。

“おやすみクレーダーマン”と題し、夜のしじまに似合いそうなクレーダーマンの世界で良い夢を…とUPしました。

が!

勿論、時間帯を問わず、お聴き頂けたら嬉しいです!