忘れ得ぬ想い出

前回に続き、まだまだ青い時代のステージからショパンのピアノ協奏曲 第2番を演奏した時の記録動画より第2楽章  ラルゲットです。

ショパンが初恋の人・コンスタンツィアへの想いを表現した甘く、激しい愛の音楽です。

1829年秋、19歳のショパンは、同い年でワルシャワ音楽院の有能な声楽科の生徒の彼女に気持ちを募らせながら半年間も話すことすらできないでいる…と友人に手紙を送っています。

夢見るような瑞々しい詩情を湛えながら、中間部は片思いに胸を焦がす情熱がほとばしります。

そして回想するかのように甘いファンタジーの世界が…

 

1829年に作曲され、翌年春に初演されました。

そしてポーランドを離れウィーンへ旅立つショパンは秋に告別演奏会を開催し、コンスタンツィアにも出演を願い、彼女はロッシーニのアリアを披露してくれたそうです。

ウィーンからパリへ移ったショパンは再び母国に帰ることはなく、コンスタンツィアとの再会も果たさなかったとか…

 

いつまでも忘れ得ぬ青春の1ページのような作品です。