それぞれの愛の物語

タイプの異なるスクリーン・ミュージックを3曲。

それぞれの人生模様の中で描かれる愛の物語・・・ある時は運命的に、ある時は秘めやかに、ある時は華やかに、そしてある時は情熱的に・・・その音楽も様々な魅力に溢れています。

 

まずは、1999年のイギリス映画「ノッティングヒルの恋人」主題歌“She”。

1974年に作曲・歌唱したシャルル・アズナブールの名曲(邦題/忘れじの面影)をエルヴィス・コステロがカバーして大ヒットしました。

物語は・・・

ビバリーヒルズに住むハリウッドの人気女優がロケで訪れたイギリス・ロンドンである人に出逢います。

それはロンドン西部ノッティングヒルで小さな書店を営みむ離婚歴がある男性でした。

その素朴な人柄に惹かれて。彼も思いを寄せながら、境遇や性格の違いからどこか弱気で・・・と言ったラブコメディー。

 

そして、1993年の映画“ピアノレッスン”からマイケル・ナイマン作曲の「楽しみを希(こいねが)う心」。

カンヌ国際映画祭でパルムドールに、アカデミー賞では脚本賞、主演・助演女優賞に輝いた映画です。

物語は・・・

19世紀半ば、娘を連れて一人の女性がニュージーランドからスコットランドに到着。

入植者の男性と結婚のためでした。女性は6歳から口のきけなくなり、唯一の感情表現の手段であった大切なピアノも伴っていましたが、迎えに来た彼は「重すぎるから」と浜辺に置き去りにし、原住民マオリ族に同化している友人の土地と交換してしまいます。

粗野な友人は彼女に惹かれ「黒鍵の数だけピアノを教えてくれたら返す」と提案し、仕方なくレッスンが始まります。しかし、レッスンを重ねるたびに彼女の気持ちにも変化が・・・

激しく燃えた愛の行方は・・・

この曲に主人公の女性の心の中のうねりが音楽に込められているように感じます。

 

最後は1967年、ジャック・ドゥミ監督、ミッシェル・ルグラン音楽、カトリーヌ・ドヌーヴ主演のミュージカル映画”ロシュフォールの恋人たち”から「キャラバンの到着」。

映画の舞台は南仏の港町・ロシュフォール。年に祭りでショーを行うキャラバンが到着するシーンで流れる粋でエキサイティングなジャズワルツを中心に華やかに変化して行きます。

自分の才能を試したいと希望を持ち、また素敵な恋人の出現も夢見ている美しい双子姉妹の物語を中心にオシャレでカラフルに展開します。

以前ライブ配信した中からの1曲です。