個人差はありますが、年齢や経験を重ねると物事に対して良くも悪しくも「慣れ」が出てきますね。
良くない場合は、どこかの時点で軌道修正が望ましいのですが、これを実践するには気力、体力、忍耐力などエネルギーが必要です。
つい、まぁ・・・いいか・・・となっていては現状維持、また時には衰退・・・
決断と実行が鍵ですね!
先日「ピアノの基本をマスターしたい」とご希望の壮年男性のレッスンをしました。
学生時代に数年クラシックピアノを習われ、その後は自分なりにメロディー譜とコードでポピュラーなども演奏なさっていたとか。素晴らしい能力ですね!
しかし、指のポジションや動きなどが自己流で限界を感じ、これは基礎から学ばないと改善しない!との結論からレッスン受講を決断されたのです。
フランス語圏でお過ごしだった頃に、現地の音楽家から“Hanon”の話を耳にされ、基本を習得するのにしっかり学びたいとのことでした。
管楽器も経験され、ブラスバンドなどで1曲集中型の団体は、その曲のみ長時間練習で何とかサマになっても、新しい曲になると団員の読譜力や音程や奏法に向上がなく、基礎がないと実力がつかないと実感した・・・とお話くださいました。
さて、いよいよレッスンですが、まず肩、肘、手首、指・・・それぞれの関節を柔らかに保ちながら、正しいポジションで弾くことから。
また、指の独立のためのピシュナやコルトーの練習法の一部を少し取り入れます。
そして、リズム変奏を行う意味や目的、リズムの組み合わせ方などをアドバイスしました。
音楽に深い愛情を持っておられ、大変熱心に取り組まれました。
いわゆる「オモシロクない練習」ですが、意義を感じ目標を持っている方なので、ご自身に色々な発見や納得があり、「オモシロイ練習」になりました。
自分を磨くために「練習しよう」と取り組むことができる・・・それ自体が大きな才能。
これからが楽しみです!