飛躍の期待②

ここで綴るのが遅れてしまいましたが・・・

8月に開催された某ピアノコンクールに大学生の生徒さんが入賞し、奨励賞も授与されたと本人から連絡が!

 

本選ではプロコフィエフのソナタを演奏。

曲想は熱烈でありながら、乾いたところ、どこか冷めた部分もあり、時にニヒリズムを感じるくらいで。

和声は多調的で不協和音が多用され、技巧面では跳躍や連打、打楽器的な要素も多く弾きごたえ、聴きごたえ十分な作品です。

それだけに打鍵の瞬発力や運動性を駆使したリズムの良さ、硬質で響く音質と穏やかな音色の両面性など、独特の奏法が要求されます。

もちろん全体の構成力、暗譜においても努力が必要です。

しかし、苦労して概ね弾けるようになると軸から外れ、良くない意味でいつしか自分流に偏ってしまい、毎日弾き、聴いている本人は気づかないことも・・・

その辺りを分析して、各部を入念にレッスンした夏でした。

 

アドバイスしたそんなメンドクサイ練習に生徒さん自身が日々しっかり向き合い、且つ全体像を俯瞰できた成果が表れ、私も嬉しい限りです。

また更なる飛躍を!と願います。