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熱願冷諦

今年もコンクールの審査を務めて参りました。

豊中市立文化芸術センターで開催され、朝から夕方まで約50名の演奏を聴かせていただきました。

皆さんそれぞれ懸命に演奏している姿に感銘を受けました!

中には緊張し過ぎて成果を発揮できなかったり、練習の密度が薄く不安定な演奏になってしまうなど、ドキッとする瞬間もあります。

また、ある程度の力を持ったコンテスタントでも少し暗譜が怪しくなってしまった時、そのまま崩れてしまう人、何とか持ち直す人、何事も無かったように豊かな表現に向かう人…

本番のステージは、これまでの練習の積み重ねと精神力が明らかになる極めてシビアなものです。

十分な準備を礎に、聴衆の前で演奏する機会は演奏者としても人間としても大きな成長の場・・・

 

美しい音色に心酔わせてくれる演奏

洒落た表現で心くすぐられる演奏

ぐいぐい吸い寄せられるダイナミックな演奏

知的で端正な演奏

心に染み入るエモーショナルな演奏

推進力や躍動感が心地良い演奏

 

等々、魅力的な演奏に触れ、「最後までキープできるように!」と願いつつ、ジャッジする身として冷静な判断を心がけ、審査用紙に採点とコメントを記入。

熱願冷諦?と言うのでしょうか?

熱いチャレンジの場に出向くことができ、素晴らしい夏の日でした。